連絡がとれないまま学校に籍だけ何年も残っている高校生がいる。「幽霊生徒」「籍だけ生徒」などと呼ばれ、大阪には全校生徒の1割を超える学校もあるという。彼らはどこに消えたのか。 ある大阪府立の定時制高校の男性教諭が差し出した全学年のクラス名簿には、あいうえお順に並ぶ列の下端にスペースを空けて、再びあいうえお順に生徒数人が名を連ねている。籍だけ残り行方がわからない生徒たちだ。 200人に満たない全校生徒のうち約10人と連絡がとれない。多くは1年生のままで、5年近く行方がわからない生徒もいる。 学校は生徒に連絡を試みる。電話をかけたが通じず、手紙は宛先不明で返ってきた。家庭訪問すると別人が住んでいた。「彼らが今どこで何をしているのかわからない」と教諭は言う。他校の教諭と話すと、それが同校だけの特別な存在ではないことがわかる。 別の関西の定時制高校では、連絡がとれなくなった生徒だけをまとめたクラス名