『飯田育夫と内山高志』飯田育夫と内山高志 嘗て、日本のアマチュア・ボクシング界に飯田育夫という選手がいた。高校のバンタム級で3冠を達成した飯田は、卒業後、日本大学に進学し、大学1年にして早くも全日本選手権のフェザー級(1996年)で優勝すると、その後はライト級で全日本選手権を4連覇(1997‐2000)している。そして、その間行われた大学のリーグ戦では、後にプロ入りする富本慶久や稲田千賢(後にWBCライト級王座決定戦に出場)からも白星を挙げており、文字通り、国内有数の実力者であった。 僕は、大学でボクシング部に所属していた事もあり、部室にあった飯田のビデオを何度か見たことがあるが、スタイリッシュなサウスポースタイルから上下に打ち分けられるコンビネーション・ブローには、同期の稲田とは比べものにならないぐらいのボクシングセンスが感じられたし、そのボクシングスタイルには確かなスピードとパンチ力が兼ね備わっていた。 だ
