この夏、代官山のヒルサイドフォーラムにて、憲法第9条と戦後美術をテーマにした注目の美術展「アトミックサンシャインの中へ 日本国平和憲法第九条下における戦後美術」が開催されます。 インディペンデントな企画でありながら、著名アーティストも参加し2ヶ国を巡回するという試み、そして美術展としてストレートに掲げられることのなかった挑戦的なテーマについて、主催者であるニューヨーク在住の日本人キュレーター渡辺真也氏と、出品作家のひとりである照屋勇賢氏にお話しをうかがいました。 【政治的にではなく、美術でコミュニケーションをしている】 橋本誠(TAB/以下・橋本):まず、このように意欲的な展覧会の実現へと渡辺さんを突き動かしている動機を教えていただけますでしょうか。 渡辺真也氏渡辺真也(以下・渡辺):なぜ美術展という形態でやっているのか、という問いに関しては、こういった難しいテーマは、2ヶ国であれ、他国間