ドイツ対スペイン戦でベルリンのパブリックビューイングに集まるドイツサポーター=29日、ベルリン【REUTERS】 ユーロ(欧州選手権)はワールドカップ(W杯)と違って、ヨーロッパという地域の大会にすぎない。ヨーロッパはどこも陸続きのようなものだから、自家用車、バス、電車、飛行機と、サポーターにとって移動の選択肢が豊富だ。中でも今回はオランダサポーターの気合いがすごかった。端からベルンやバーゼルでのスタジアム観戦をあきらめ、“ファン・ゾーン”と呼ばれるパブリック・ビューイングでの観戦目的でスイスまで訪れたのだ。初戦のイタリア戦で5万人と言われたオランダ人のパブリック・ビューイング観戦旅行者数は、準々決勝のロシア戦では15万人にも増えた。 「フットボールは宗教」とはよく言われる例えだが、パブリック・ビューイング観戦が流行になったオランダでは、その巡礼のような旅から「近代宗教」と改めて言われる