周りからちょっとした事件として扱われているようなので、この場でも事情を説明しておきます。 トラブルを起こしたのは、まだ中学生の、私の弟の一人です。父親は同じですが母親は異なります。うちの一族は基本的に母系継承の社会なので、母親が伝承集団に所属していない場合、神道の文化に深く触れることなく、普通の子として育てられます。私のように、母親が海外の生まれなのに、継承者として育てられるケースは非常に稀です。その弟は、神道の世界に深く触れることなく育てられた子なので、耀姫のことを勘違いしていて、それが今回のトラブルの原因になったと思われます。 耀姫は、神社に伝わる神話の伝承をもとに斎女(依憑きの巫女)がイメージした架空の人格です。もちろん正真正銘、幾つかの神社に正式に祭られている姫神で、精神文化的な存在です。巫女舞などによって自己催眠状態になった斎女と一心同体になることで、人の目に見える状態になります