何しろ約1年半ぶりの久々のワンマン・ツアーであり、しかもスペアザ初のホール・ツアーであり、さらに来場者全員にブランニューな新曲「beautiful world」のCDが配布されるとあって、開場直後からたいそうな賑わいに沸いている渋谷公会堂である――。そう、この夜は6月28日のNHK大阪ホールから始まった東名阪の『QUTIMA Ver.14“ホールツアー”兼“シングル配布センター”~HTKSHC(ホトクスク)~』の東京編(残すは7月6日の名古屋市公会堂)。定刻を少し過ぎて場内が暗転すると、ステージ中央のスクリーンに約1週間にわたって行った今年3月の『ものすごい規模の全米ツアー』のロード・ムービーが投影される。ニューヨーク、メンフィス、ニューオーリンズ……さまざまな街角で演奏し、風のように気ままに各地を闊歩する4人の姿に(少なからぬ羨望を持って)見入っていると、まるでツアーからそのまま渋公に乗