先日、カナダから帰国しました。IUFoST(International Union of Food Science & Technology)が主催する国際学会で、フードサイエンスに関する最新の研究やさまざまな知見に触れて来ました。 学会プレジデントのPingfan Rao氏が、オープニングセレモニーで「食は人類にとって唯一最も重要なものであるため、食品科学は、科学の最も重要な分野の一つに昇格されるべきである」と主張していたのが印象的でした。さらに「普通の人は、普段食べている食品の背後に膨大な量の科学が潜んでいることを認識はしていない」と。 私たちの身体を構成するものは、私たちが食べているものだけです。食べもの以外にはありません。さらに食べものは、体の組成成分やエネルギーになるだけではなく、おいしいという“シグナル”を私たちに伝え、喜びや幸せなどの感情を引き起こします。 「食」ほどその人の