「大至急!」の相談で直面した情報セキュリティの“悲しき現実”:萩原栄幸の情報セキュリティ相談室(1/2 ページ) 情報セキュリティの重要性が社会で広く認識されるようになったが、それでも残念な現実は存在する。最近直面したある出来事から、「情報セキュリティの本質」について触れてみたい。 あまりに非常識な相談 実は今月上旬、ある農協から「至急、相談したい。明日にでも来てほしい」とメールで依頼があった。ほぼ同時期にJAバンクでの横領に関する報道が相次いでおり、この事件に関連するものだろうと見当がついた。早速、先方に出向いで50代前半の情報セキュリティ管理者と面談した。 管理者によれば、この農協ではまだ不祥事が発生していないものの、経営側から早急に内部犯罪や情報セキュリティ対策を作成するよう指示があったという。そこで筆者に、「どういう面に注意すべきか」と尋ねてきた。しかし、「まだ実状を全く聞かされて
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