前回より解説しているソフトウエアの著作権問題。前回は、ソフトウエア開発において作成される設計書が著作物として認められるためには、そこに「創作性」や「表現上の工夫」が必要であることを述べた。 今回は「プログラムの著作権」について考えてみたい。最初に取り上げるのは、昭和57年に出された古い判決だが、プログラムの著作権について、おそらく裁判所が初めて考え方を示したものであり、その意味で一つの原則と言ってもいい判例である。 プログラムにも著作権が認められる。ただし「原則」として 東京地方裁判所 昭和57年12月6日判決より抜粋して要約 ある大手ゲームソフトメーカー(以下 原告)が、作成したゲームソフト(コンパイル後の機械語)をテレビゲーム機内蔵のROMに格納して販売していたが、あるゲーム会社(以下 原告)が、このROMを取り出し、別のゲーム機に組み込んで販売した。 原告は、この行為がプログラムの著
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