日本のIT業界には「SE(システムエンジニア)」と称する不思議な職種がある。こう書き出すと、「何をバカなことを言っているのか」と笑う読者と「また、あの話か」と呆れる読者もいることだろう。だが、少しお付き合いいただきたい。そして、あなたが「SE」と名乗っているのなら、エンジニアなのか、ワーカーなのか自問してほしい。本当はどちらでもなかったりして。 SEという職種の不思議さについては、以前この「極言暴論」で言及したことがある(関連記事:技術者をプロジェクトマネジャーにするな)。「何をバカなことを言っているのか」と思う人はそちらも参照していただきたいが、その話を簡潔に言えば、SEは日本でしか通用しない職種であるということだ。しかも、その日本ですら正式な職種としては認知されていないのだ。 米国などの技術者に会う機会があれば、試しに「私の仕事はSEです」と言ってみるとよい。おそらく相手は怪訝な顔をす
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