インターネットに一度上がった情報は、それが真実であれ、虚偽であれ、またたく間に拡散する。SNSの普及以来、その速度と範囲は各段に大きくなった。間違った情報が拡散されていくとき、多くの場合その訂正は誤情報の拡散の範囲に追いつくことができない。 虚偽の情報を流す「フェイクニュース」は、ドナルド・トランプが当選した2016年のアメリカ大統領選挙から大きな注目を集めるようになった。「post-truth(ポスト真実)」はイギリスのオックスフォード英語辞書によって「2016年の単語」に選ばれ、アメリカ大統領顧問ケリーアン・コンウェイが使った「alternative facts(もう一つの事実)」という言葉も広まった。 10月20日と27日にNHK総合で放送されるドラマ『フェイクニュース』は、そんな現代社会を反映した「社会派エンタメドラマ」だ。脚本は『アンナチュラル』『逃げるは恥だが役に立つ』などの作