電子技術専門誌『日経エレクトロニクス』が実施した分解調査から見えた「iPhone 5」の進化の秘密とアップルの“部品力”、そしてアップルの新たなビジネスモデルに迫る本連載。最終回は、iPhone 5に搭載したプロセサ「A6」の内部構造を解説する。 「iPhone 5」のプロセサは「A6」と名付けられている。アップルが自社開発したプロセサを最初に搭載したのは、2010年に発売した初代「iPad」だった。iPadに搭載したプロセサ「A4」を同年発売の「iPhone 4」にも採用、2011年に発売した「iPhone 4S」には第2世代の独自プロセサ「A5」を搭載した。第3世代品となるA6について、アップルはCPU性能とグラフィックス性能をA5に比べてそれぞれ2倍に高めたと説明している。 抜本的に変わったプロセサの設計 「日経エレクトロニクス」が外部の協力を得てA6の内部を観察した。するとA6の設