オーストラリア大陸の南、タスマニア島のホバート港に環境保護団体シーシェパードの船が入港すると、スティーブン・ハーウィン(39)と10歳の双子の息子たち、7歳の娘はいつも港に駆け付ける。自家製のケーキと、家庭菜園で採れた野菜を差し入れして、日本の捕鯨船と戦っているシーシェパードへの感謝の気持ちを表すためだ。 国際司法裁判所(ICJ)が先週、日本の南極海における調査捕鯨の即時停止を求める判決を下すと、ハーウィン一家は大喜びした。「重要な先例になる判決だ。この海域でクジラを捕ってはならないということが認められた」と、タスマニア大学の博士課程に在籍するハーウィンは言う。「捕鯨業者がクジラを養殖して捕るのは勝手だが、私たちの海では捕鯨をしないでほしい」 ごく普通の礼儀正しいオーストラリア人がここまできっぱり反捕鯨を主張することに、多くの日本人は驚くかもしれないが、捕鯨問題ほどオーストラリア国民が熱烈
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