デイリーポータルZのライター、関係者が愛読している本を語ります。 今回はライターの拙攻さん。レコメンドは「犬が星見た-ロシア旅行 (中公文庫)」 聞き手はまこまこまこっちゃん、こーだい、石川です。 では拙攻さん、お願いします。 拙攻: 1969年の旅行記なんですよ。旅行した人は武田百合子さんっていう文筆家の方で、旦那さんが武田泰淳さんという小説家。ご夫婦で、当時のソ連を旅行するという内容です。 石川: 海外旅行がまだ一般的じゃない時代ですよね? 拙攻: そうですね。 百合子さんは昭和の奥様なんで、基本的にずっと旦那さんに付いていくような感じなんです。旅行自体も旦那さんが急に行きたいと言い出してパック旅行に申し込んだもので、百合子さんは終始、テンションがずっと上がらない。当時としては相当レアな経験のはずなのに。 石川: ははは。 イケイケの中年女性という感じでかっこいいですね(著者紹介ページ