殺害現場となった山口夫妻自宅前で現場検証を行う捜査員=19日午前、さいたま市南区(荻窪佳撮影)(写真:産経新聞) 元厚生事務次官2人の自宅が相次いで襲われた事件は、官僚時代に年金制度改革に奔走した共通の経歴や似通った手口から、厚生行政に絡む連続テロとの見方が強まっている。だが動機を明らかにする犯行声明などは確認されておらず、移動手段や被害者宅の特定方法など未解明な点も多い。 【写真で見る】事件から一夜明けた現場の動き 18日午前、さいたま市南区の自宅玄関で発見された山口剛彦さん(66)夫妻の遺体。いずれも胸を鋭利な刃物で複数回刺されていたが、普段着姿で着衣に乱れはなかったほか、室内に荒らされた形跡はなかった。金や物品目的の犯行をにおわせる状況は見られない。 東京都中野区にある吉原健二さん(76)の自宅にいた妻、靖子さん(72)が、宅配便を装った男に胸などを刺されたのは同日夜。襲われた