漫画『サードガール』(西村しのぶ)を読んでいたら、大好きな時代劇を見るために職場から急いで帰宅したものの冒頭のシーンを見逃してしまい地団駄を踏む美也に対し、同居人の涼が、ボーナスも出たしビデオでも買おうか?と提案する場面があった。美也は「テレビはその時放送してるヤツを見ることに意義があるのよ」「なんたって同時性よ。同時性!!」と言って、ビデオなんていらないと拒む。この場面が描かれたのは1985年。私が子供のころ「ビデオさえあれば日曜の朝に家にいなくてもキン肉マンが好きな時に何回でも見れるのに」と強い憧れを抱いた時期ともぴったり重なっている。当時はまだテレビ番組の放送時間に生活を合わせ、リアルタイムで視聴するスタイルが主流だった。 45歳になったイチローが日本に来て、おそらくこれが現役最後になるだろうという試合の日。私もこの日ばかりはさすがに特別な気持ちでテレビの前に座らないといけない気がし
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