長時間の残業による過労がたたり寝たきりになったとして、鹿児島県鹿屋市の元レストラン店長松元洋人さん(35)と家族が、外食店を経営する康正産業(鹿児島市)に損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、鹿児島地裁であった。山之内紀行裁判長は未払いの残業代や介護費として約1億9500万円の支払いを命じた。過労死弁護団全国連絡会議によると、全国の過労を巡る訴訟の中で最高額に匹敵する賠償額だという。 判決によると、松元さんは同市の和食レストランで店長として勤務し、1カ月の残業は200時間に上っていた。04年11月、自宅で心室細動を起こし低酸素脳症を発症し、意識不明の寝たきり状態になった。 康正産業は鹿児島県を中心に和食レストラン「ふぁみり庵」などを約50店舗を経営している。