ラッセルが20世紀初期に論じたセンスデータ論は、本当に命運が尽きたのか。その議論に精緻な深みを読みとった著者が、既存の解釈を徹底的に破壊し、新たな視点から一貫した体系の提示を試みる。さらに著者自身の議論によって新たな概念を導入し、センスデータ論をひとつの世界像として完成させる、渾身の作品。 まえがき Ⅰ 論理的原子論―「ないもの」と実在 第1章 前史―『数学の諸原理』の存在論 1.1 関係の実在性をめぐる論争 1.2 『数学の諸原理』の意味論と存在論 1.3 『数学の諸原理』の存在論の問題点 第2章 「不完全記号」の学説 2.1 記述理論 2.2 無クラス理論とタイプ理論 2.3 多項関係理論 2.4 『外界の知識』以降の不完全記号の学説 2.5 「不完全記号」概念にまつわる注意点 第3章 論理的原子論の体系 3.1 実在の秩序 3.2 「ないもの」の秩序とその構成 3.3 不完全記号の学
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