コンテンツ配信や商取引など多くのサービスが米アップルや米グーグルが構築したネットワーク上で行われるようになると,収益の多くが海外に流出する。結果として国内の携帯電話事業者の収益源は回線料金に依存し,国内市場で得られる収益は目減りする。 それは,既に現実化しつつある。一例が,7月に日本に上陸した米アップルのiPhone 3Gだ。端末そのものの魅力だけでなく,従来の携帯電話事業者が主導するビジネスモデルを覆したことが注目に値する。アップルは,iPhone 3Gを全世界で販売することを前提に製品を開発した。携帯電話事業者の意向に関係なく,同社が開発のイニシアティブを握る。 これだけならフィンランドのノキアをはじめとする大手メーカーと同じだが,アップルはノキアですらできなかった離れ業をやってのけた。アップルは,上位レイヤーのサービスで携帯電話事業者を“中抜き”にしたのだ。iPhone 3G向けのア
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