株式会社クレハ(以下、「クレハ」)と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、「JAXA」)は、原子状酸素(注1)をプラスチック材料表面に照射することにより生じる微細な表面形状変化によって抗菌性能が発現することを発見しました。 原子状酸素は、国際宇宙ステーション(ISS)や地球観測衛星が飛行する高度数百kmの軌道上に多く存在しています。ロケットや人工衛星等の宇宙機で使用しているプラスチック材料は、原子状酸素と衝突することで表面が削られてしまうため、材料の性能を低下させる原因として認識されています。JAXAでは長年原子状酸素による宇宙機材料への影響及び対策について研究を進めてきました。 一方、クレハでは樹脂素材の開発から樹脂加工品などの川下技術まで含めた領域で事業を行っています。特に高機能フィルム分野では水蒸気及び酸素などのガスが通りにくいバリア性などを有した、特徴ある製品を世に送り出し、