【ナイロビ=古谷祐伸】世界最悪の人道危機と呼ばれたスーダン西部ダルフール地方の紛争で、スーダン政府と最大の反政府勢力「正義と平等運動(JEM)」は23日夜、仲介国カタールの首都ドーハで、和平の枠組み合意に正式署名し、停戦した。 国連の推計で30万人が犠牲になった紛争の解決に大きな期待がかかる。だが、JEMとの交渉は過去に失敗例がある上、20日に合意がまとまった後も政府軍とJEMの衝突が起きたとされる。交渉期限である3月15日までに、最終合意できるかは不明だ。また、ほかにも反政府勢力が20近くあり、全体の和平交渉は難航している。 AFP通信などによると、枠組み合意は12項目。交渉期限や停戦、避難民らの帰還、政府による被害者への補償のほか、JEMの政党化と政権参加に合意する内容だ。 ただしJEMは、4月に予定される大統領選や議会選のための有権者登録をこれまで拒んできたため、選挙の延期を求