5月21日に太陽を隠して「金環日食」を起こした月は、およそ2週間後に地球の裏側へまわり、今度は地球に太陽の光をさえぎられて「部分月食」となります。東日本では月食(本影食)の経過を最初から最後まで見ることができますが、近畿より西では月が欠け始めてから東の地平線に昇ります。 月食はなぜ見える 月食は太陽・地球・月が一直線に並ぶ満月の際、地球が月に対して太陽の光をさえぎる場合に起こります。満月はおよそ1か月に1度起こりますが、毎回月食になるわけではなく、また起こっていても地球の反対側では見られないことを考慮すると、同一地点では月食は平均して1年に2回ほど観察できます。2010年には日本から見られる月食が3回、2011年にも2回ありましたが、2012年に見られる月食(本影食)は6月4日の1回限りです。 太陽に照らされる地球の後方(太陽の反対側)には、長い影が伸びています。この影には、太陽の光が地球