あまりシリアスでないクラシックファンとしてはお門違いの話かもしれないけれど、思うところがあるので書いてみる。暴論かも知れない。 のだめカンタービレのおかげでずいぶんクラシックファンの客層が広がった。とはいえ、数々のブームを捨て去ってきた日本人であるからして、油断はならない。僕はクラシック音楽は一つの完成された表現形式として十分に人々に訴えかける力を持っていると思うけれども、一過性のブームに終わる可能性は否定できない。今までだって何度も行われてきたことだ。 もともと、このような音楽は民衆のものではない。というと語弊があるかもしれないけれど、ジャンルによって聴衆の階層が違っていたことはある。今でこそクラシックの枠で括られるけれど、交響曲とオペラでは客層もマナーも違っていたはずだ。これほどの格差社会である現在、しかしクラシックは上流階級の教養であり、保護の対象として適切であるかというと必ずしもそ