ローマ市内の売店ではベルルスコーニ首相を支持する数紙だけが売られた=南島写す 【ローマ=南島信也】イタリアで9日、ほとんどの新聞が休刊した。「報道の沈黙の日」と名付けられ、通信社も記事配信をストップしたため、テレビやラジオは番組内容の大幅な変更を余儀なくされた。ベルルスコーニ政権が月内の成立を目指す盗聴規制法案にメディアが抗議の意思を示したものだ。この日のイタリア国民はニュースから遮断された一日となった。 この日、発行されたのはベルルスコーニ首相の弟が経営する「ジョルナーレ」のほか、「テンポ」など首相を支持する右派系紙の数紙のみ。最大部数の保守系「コリエレ・デラ・セラ」をはじめ、「レプブリカ」「ラスタンパ」など主要全国紙は軒並み休刊した。また国営RAIテレビのニュース専門チャンネルも、ドキュメンタリー番組などをほぼ終日放送した。新聞記者が8日に24時間のストライキをし、9日には通信社や