世界的に絶滅したと思われていた希少な海鳥「ブライアンズ・シアウォーター」を、小笠原諸島(東京都)で発見したと、森林総合研究所(茨城県)の研究グループが7日、発表した。 数百羽が生息しているとみられ、世界自然遺産に昨年登録された同諸島の生態系の貴重さが裏づけられた。 和名は「オガサワラヒメミズナギドリ」になる見通し。全長25~30センチ・メートルで、尾羽が長く、足が青い。普段は海上で過ごし、繁殖期になると、島の地面に穴を開けたり岩の隙間を使ったりして巣をつくる。 約4000キロ・メートル東の米ミッドウェー諸島で1963年と91年に1羽ずつ見つかった後、絶滅したと考えられていたが、小笠原で97年以降に確認された6羽のDNAを森林総研が分析、同じブライアンズ・シアウォーターと判明した。絶滅を疑われた鳥の再発見は珍しく、国内では51年に伊豆諸島でアホウドリが再発見されて以来、例がなかった。