分散した顧客データベースを一元化し、顧客別のセグメント・メールを自動配信する──FX(外国為替証拠金取引)と日経225先物・オプション取引を主力商品とする証券会社であるトレイダーズ証券は、個別システムごとに運用管理されていた顧客データの一元管理に乗り出し、顧客満足度の向上を目的とする“攻め”のデータ管理基盤を整えた。本稿では、同社の取り組みを明らかにすることで、データ統合プロジェクトのあるべき姿を浮き彫りにしたい。 岡崎勝己 ● text by Katsumi Okazaki 金融危機を乗り越え新たな成長軌道を描く トレイダーズ証券においてデータ管理プロジェクトを主導している、システム統括部長の尾形雅樹氏(写真左)と経営企画室長の小倉大氏 photo by Tetsuo Hoshino 長びく低金利政策と「貯蓄から投資へ」という個人投資家の新たな資産運用ニーズの高まりを追い風に、急激な成長