日本の大地震について、米国では大手の新聞もテレビも大々的な報道を展開している。政府の動きを見ても、オバマ大統領以下、クリントン国務長官らが次々に日本への激励や支援の意向などを表明した。民間でも各界で日本への救済や支援の動きが出てきた。 しかし、こうした米国側の広範な反応の中で私が特に興味を引かれたのは、史上稀にみるほどの無惨な被害に遭った日本国民の冷静さや沈着ぶりを、驚くべきことのように伝える米国側の報道だった。 これほどの被害に遭いながらも、なお日本人はパニックには陥らず、秩序を保ち、礼儀さえ保って、お互いを助け合っている、というのだ。これは日本人から見れば当然とも言える状態である。だが米国では、まるで異様なことのように報じられ、礼賛されている。日米の文化の違い、社会の相違とでも言えるだろうか。 「略奪のような行為は驚くほど皆無なのです」 まず、CNNテレビ(CNNのサイト)の12日夜の
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