キャラクターや物語世界を終わらせぬままに、それをやり遂げた傑作──『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』 【2021/08/21】 「明日は映画を観に行きたい」と昨夜に子が言った。Webで映画館の席をチェックしたら土曜なだけあって梅田は混みあってたので、自転車の後ろに子を乗せ片道1時間弱を走り、空いてる館の空いてる回の周囲にひとがいない席をとって観た。映画1本観るだけでヘトヘトになる。 『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』。評判は耳にしていたが、ほんまモンの傑作だった。物語の大半が小中一貫校の学園内とシチュエーションが限られているので、冒険系のジェットコースター的なクレしん映画が好みな子には無条件で勧められるわけではないけれど、トリック・犯人像・動機すべてに意外性があり、謎の提示もフェアで、惹句の「オラと青春(ミステリー)しませんか?」に偽りなしだった。 『クレヨ
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