ブッシュ政権は私たちのアメリカに対するイメージを変えてしまったようです。ブッシュ政権を英語で“Terror Presidency”と表現をすることがあります。「恐怖の大統領」です。総投票数で民主党のゴア候補に負けたにもかかわらず、大統領に就任したブッシュ大統領にとって、その正当性を国民に認めさせることが、おそらく政権発足時の最大の課題だったのではないでしょうか。それを可能にしたのが、9月11日の連続テロ事件です。それを契機にブッシュ大統領は”強い大統領“を売り物に国民の支持を得ます。外交政策は、”テロとの戦い”がスローガンになりました。「テロに襲われたらどうするのか」と恫喝することで諸外国に圧力をかけ続けたのです。誰も「テロに襲われることはない」と反論できないまま、ずるずるとアメリカの外交政策、もっとはっきりいえばブッシュ政権の延命政策に羊のごとく従ったのです。拷問も盗聴もすべてテロ対策を