<モディ政権成立後、キリスト教徒への暴力が急増――ヒンドゥー至上主義者の「合法的」攻撃手法とは> 1年前の2018年2月18日、インド南部のタミルナド州でのことだ。プーガル牧師の自宅兼教会で開かれる日曜礼拝には80人ほどの信者が集まっていた。男たちは襟付きの白シャツとズボン。女たちは花柄のサリーを身にまとい、ジャスミンの花を髪に挿し、ぐずる子供を膝に乗せていた。 家の周囲にはインド南部で活発に活動する過激派「ヒンドゥー戦線」のメンバーが100人以上も集まり、サフラン色の旗を振りながら大声で叫んでいた。「インドはヒンドゥー教徒だけのものだ!」 タミル語の祈りもデモ隊の怒声にかき消されるほど。そしてついに15~20人ほどが金属製の扉を押し開けて乱入し、説教中の牧師に詰め寄った。中には10代の若者の姿もあった。 押し入った人々は警官のように強圧的な口調でプーガルに、自治体発行の許可証を見せろと命
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