「ようやく、やっとという感がしております」。 来年3月12日に全線開業する九州新幹線鹿児島ルート。運賃と特急料金を国土交通省に申請後の 会見で唐池恒二・JR九州社長は、事前に準備されたペーパーにはない言葉で、料金交渉の難しさを 表現した。 一定の料金をとって経営基盤を強化したいJR九州と、航空機との競争を意識し安価に抑えたいJR西日本。 東海道や山陽新幹線との整合性を重視する国交省。三者三様の思いのはざまで調整は難航。 また料金設定は利用者予測とともに、JR側が鉄道・運輸機構に支払う車両や設備のリース料にも 反映される。 先行開業している新八代-鹿児島中央間だけで年20億円。あまりに高いリース料になれば、JR九州の 経営基盤を揺るがしかねない。 「申請時点で、一定の合意ができていないといけない」(唐池社長)。 当初、9~10月の見通しだった申請は結局、12月までずれ込んだ。 申請後の会見で