「指紋とDNAがあるのに、まさか犯人性まで否定されるとは思わなかった…」。 鹿児島地裁で言い渡された無罪判決に、法務・検察内では衝撃が走った。 検察幹部の多くが疑問視するのは、「犯行現場に行ったこともない」 とする被告の供述を「嘘」と認定しながら無罪判決を導いた点だ。 最高検の幹部は「無罪にするならば、被告の供述と、指紋があるという矛盾点について 言及すべきではないか」と話す。 また、法務省でも判決は驚きとともに受け止められた。 ある幹部は「自白偏重が批判される時代で、証拠も完璧を求められるとますます捜査が 難しくなる」。別の幹部は「検察としては控訴せざるをえないだろう」と語った。 無罪判決を受けて、鹿児島地検の江藤靖典次席検事は「判決内容を十分に 検討し、適切に対処したい」とのコメントを発表。 鹿児島県警の笠原俊彦本部長は「警察としては、 検察庁と協議協力の上、犯罪の立証に向けて適正妥当