第三者による事業継承は、実はなかなか難しい。だが、「こんな劇的な成功例もある」という見本のような話を伺った。 ケージーエス(埼玉県小川町、以下「KGS」)は、かつてソレノイド(磁石の力で棒を突き出したり、引っ込めたりする機構)の専業企業であったが、今では点字ディスプレーや点字ラベル作成機など視覚障害者向けの情報機器を中心に製造・販売する会社だ。 中でも基幹部品の「点字セル」は圧倒的なシェアを持っている。点字セルとは、点字をパソコンで表示する機械であり、「点字ディスプレー」の部品として用いられる。指示に従って複数のピンを上下させる仕組みとなっており、通常、数個~数十個を並べて使う。 同社の点字ユニットは、4~8文字を表示するユニットになっている。実用に使うディスプレーは、8文字表示のユニットを4~5個用いて、32~40文字を一度に表示する。 利用者が指でなぞり終えると、次の文字群が表示される
![「掟破り」の展示会セールスでシェア世界一 視覚障害者の世界を広げる点字表示装置 | JBpress (ジェイビープレス)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a664ccbb063cc229b0f55b279bbcb11748103d55/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjbpress.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2F6%2F1200mw%2Fimg_461dee429a8becdeb516b5845a017be417720.jpg)