ちょうど80年代のペルーではセンデロルミノソというゲリラグループと政府との争いがはげしく、おおくの市民、ひとびとが犠牲になる。 主人公の女の子ファウスタは二十歳前後、しかしその母親がそのあおりをうけ、レイプの犠牲者に。 授乳をつうじて母親の哀しみが娘に伝わったとされる。 ファウスタは恐怖に支配され、そのトラウマから逃れるためにポテトで栓をするが、ポテトも生きているからいろいろ弊害も出てくるらしい。 ファウスタも近親の者たちに囲まれながら、生き延びるために必死で、お金持ちの家に女中奉公に出るが、そこでもいろいろな経験をつむ。 描かれる現在においてはかつての争いはうかがえないものの、ペルーの周縁地域の暮らしの全体像を押し出しながら、貧しいひとたちの環境を映しながら、いまもなお引き裂かれるような生がせまってくる。 なんとみなが健気に生きていることだろうか、母親の亡骸さえたくみに防腐し、保存する。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く