ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を開発、インターネットで公開し、利用者によるゲームソフトなどの違法コピーを助けたとして著作権法違反(公衆送信権の侵害)のほう助罪に問われた元東京大大学院助手・金子勇被告(39)の控訴審判決が8日、大阪高裁であった。 小倉正三裁判長は、罰金150万円とした1審・京都地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した。 2006年12月の1審判決によると、金子被告はウィニーが著作権侵害に使われていることを知りながら、03年9月、最新版をネットで公開。同月、松山市の男性と群馬県高崎市の男性(いずれも著作権法違反で有罪確定)が計28本のゲームソフトや映画をネットに公開するのを手助けした。 一方で、1審判決は、「著作権侵害をことさら生じさせる意図はなく、利益も得ていない」と指摘。懲役1年の求刑に対し、罰金刑を選択した。このため無罪を主張していた弁護側だけでなく、検察側も控