日本共産党は党綱領で農業は「基幹的生産部門」と明記している。小池晃書記局長(参議院議員・医師)は農業の成長産業化をめざす安倍農政は大企業のための農業と批判する。めざすべき農政と農協への期待などを聞いた。聞き手は谷口信和東京農業大学教授。 谷口 かつて東北大学医学部を卒業し、医師として働いている方が東大の農業経済学専攻の大学院を受験されたことがあります。農村で患者を診ていると、そこに農村や農業のあり方が反映していて、個人の病気を治すだけでは不十分で、社会として病気を診ていかなければならないという話をされ、選考する私達のほうが感銘を受けました。小池書記局長も医師から政治の道に進まれました。その経緯からお聞かせ下さい。 小池 私は地域医療の第一線で仕事をしたいという思いが強くあったので、東北大学医学部卒業後すぐに出身地の東京に戻り現場に入りました。そこから政治の道に移ったのは、私もやはり疾病の背