クレディスイスが発表した最近の調査結果から、役員会に男女が混在する企業は、同等規模の全員が男性役員の企業に比べて26%も業績が上回ることが判明した。 着目したのは過去6年間の株価パフォーマンスの推移。これはリーマンショックを経て、マクロ経済が悪化を辿る期間とほぼ一致する。比較的経済が堅調に推移していた期間には、役員会での女性の有無による大きな差は見られなかった。このことから考察されるのは、役員会に少なくとも一人女性がいる企業は防御的な傾向があること。危機の時代にはその特徴を如何なく発揮して株価は注意深く推移し、相対的に株主資本利益率が高くなることが判った。 しかしながら女性がビジネス界で出世していくためには、まだ数多くのハードルが存在する。アメリカの金融業界を例に取れば、労働者の半数は女性であるのに対し、チーフ・エグゼクティブは3%にも満たない。アメリカ企業の36%は、女性を役員として採用
