(2012年7月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 同じ街に住み、全く同じ経歴と資格を持ち、ちょうど経済危機が頂点に達した2009年に同じ学校を卒業した2人の若者を想像してほしい。ボブは幸運だった。すぐに仕事を見つけ、それ以来ずっと働いている。だが、ジョンは仕事を見つけるまで2年間失業していた。 今、ボブの方がジョンより多くの給料を得ているのは驚くには当たらない。だが、過去のデータは、2人が2020年代初めまでずっと仕事に就いていたとしても、ジョンはまだ、出遅れたことで受けた傷を負い続けていることを示している。30代前半になった時に、ジョンはボブより16%給料が少ない可能性が高いのだ。 世界各地で取り残される若者 若者の失業は重要な問題だ。先進国でも新興国でも、至るところで若者はかつてないほど取り残されている。しかも一度差が生じると、それがいつまでも続き、差を埋めるのが難しい傾向がある