6月15日、日本代表が世界ランキング5位のウェールズ代表を破った。秩父宮ラグビー場(港区北青山)に集った観客は、ほぼ満員の2万1062人。通路にまで観客があふれた。正確な観客数の公表が行われ始めた2004年以降では、日本代表戦最多の観客数だった。野球やサッカーと比較すれば少なく感じるが、現在、競技人口が10万人程度で、地上波でのテレビ放送も少ないラグビーでは、喜ぶべき数字なのである。 今回、なぜ勝てたのかという質問に一言で答えるなら、「よく練習しているから」に尽きる。過去にこれほどよく練習する日本代表は見たことがない。エディー・ジョーンズヘッドコーチ言うところの「ハードワーク」が継続されることが、さらに日本代表を強くすると、実感する勝利だった。ウェールズ戦前までの日本代表の戦いぶりで気になったのは、相手の動きを見ながら判断して試合を運ぶことができていないことだった。それが必勝態勢で臨んだウ