――震災による被害状況を説明してほしい。 いまだ生産再開のメドがたっていないのが那珂工場だ。まず被災地のために給電、給水が非常に制限されている上、東京電力の変電所の故障も重なり、被害状況の把握がかなり遅れた。先週末から(最先端の)12インチの生産ラインがあるクリーンルーム、昨日(3月24日)にはもう一方の8インチのラインのクリーンルームにも入って状況確認をしている。情報開示ができなかったのはそのためだ。 私も工場の内部を見た。内部を見たら、工場の階層によって被害が違う。揺れが少なかった1階は、装置のズレもないようで、設備はある程度使える。チェックをした設備で当面しのぐというか、一部区画に移して限定的な製品に絞って生産する。そこまで見えている。製造装置などはこれから詳細を確認するが、全部がグジャグジャになっている訳ではない。被害状況を隠している訳でもない。選択的な生産、選択的な製造工程をへて