先日、知人のA氏に久しぶりに会ったら、「ソーシャルゲームのキャラクターコンテンツに何万円も費やしている」ことを誇らしげに話していてビビった。曰く、「キャラへの愛」があるからいいんだそうな。愛、ねぇ…。 しかし私の知っているA氏は、こんな人では無かった筈だ。「ネットゲームに何万円も費やすなんて馬鹿げている」「課金ゲーム産業はボッタクリだ」みたいなことを口泡を飛ばして非難していた筈である。そんなA氏が「キャラへの愛」と称してニコニコしながら銭を突っ込んでいるんだから、これはもう、魔術としか言いようがない。現代の錬金術だ! 「愛」のハッキングは工業化している それにしても、「愛」って、怖い。 「愛は盲目」というけれど、要は心のセキュリティホールである。ふだん冷静で「悪い女に騙されるなんてまっぴらごめんだ」だと主張していた人が、「キャラへの愛」を口にした瞬間、だらしないほどカネをつぎ込んで、痛みを