12人の被告全員の無罪が確定した平成15年の鹿児島県議選の公職選挙法違反事件について、鳩山邦夫法相は13日、全国の検事長、検事正を集めた検察長官会同で、「冤罪(えんざい)と呼ぶべきではない」と発言した。同事件では、鹿児島県警の捜査員が任意取り調べの際に、「踏み字」を強要するなど違法な取り調べが問題とされ、検察側が控訴を断念しており、発言は問題となりそうだ。 訓示の中で、鳩山法相は、鹿児島の公選法違反事件と、富山県で平成14年に強姦容疑などで逮捕され、実刑判決を受けた男性が服役後に無罪となった事件を取り上げ、「非常に残念なこと」としたうえで、「(富山の)事件の方は人違いだから冤罪ということだろうが、(鹿児島の)事件は冤罪と呼ぶべきではないと考えている」と述べた。 鳩山法相は昨年11月に日本外国特派員協会での講演の中で、「友人の友人がアルカーイダ」と発言し、後で「誤解を招いた」と謝罪。法相の死