一年の計は元旦にあり――。若者のクルマ離れが叫ばれて久しいが、今年こそ真新しい車を買おうと心に決めた人もいるはず。不安定な経済情勢を鑑みれば、ハイブリッドやEV(電気自動車)など低燃費車は優先順位の高い購入動機になろう。だが、昨年から新車販売台数を牽引しているのは、意外にも約4割を占める「軽自動車」だ。 「これまで軽自動車といえば、ひたすら安さの魅力しかなく、性能や乗り心地は二の次でした。しかし、昨年ホンダが軽市場に本格参入。上級クラスになれば150万円以上もするプレミアム軽の『N BOX』『N―ONE』を出してヒットしたように、ユーザーの軽に求める価値観もずいぶん様変わりしました」(自動車専門誌記者) N―ONEは昨年11月の発売からわずか1か月で販売計画の2.5倍となる2万5000台以上を受注。自社の主力小型車「フィット」のシェアまで食ってしまいかねない勢いを見せる。 それもそのはず。