前回で、日本アニメの放送禁止と国産アニメの振興、といった中国政府のやり方が、インターネット上の議論を介して、中国の一般大衆からの拒否反応を招いている経緯を取り上げた。 ただし、政府に対するブーイングは、実はウェブ上の議論にとどまっていなかった。小さな規模であるが、リアルな「運動」が起きていたのである。 地下鉄爆破宣言をした大学生の言い分 2007年7月4日、北京にいる友人からメールが入った。 「すごいことが起きてしまいましたよ。禁播令に抗議した大学生が、地下鉄に爆弾を仕掛けたと宣言して捕まったというニュースを、北京の『京華時報』が報じています。学生は大の日本アニメファン。禁播令で日本アニメが放映禁止になると知って、それに抗議したようです」 もう一度説明しておく。 「禁播令」とは、中国の映画やテレビ等のメディア界を管轄する中国政府の最高機関である国家広播電影電視総局(国家広電総局)が、200
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