これまで本連載では、安価な海賊版の普及により日本動漫が中国の若者や子どもの間に広まっていった、と何度も記してきた。ただし、それは取材などを通じて私自身が感じた、まさに感覚的な仮説であり、数字で完全に立証できたわけではない。 はたして、中国の動漫海賊版市場はどのくらいの規模なのだろうか? 私自身、もともと経済を研究対象としているわけではないので、「市場」だの「経営」だのといった用語が苦手で、そんな言葉が出てくるとどうも戸惑うのである。長年留学生の世話をしてきたということもあり、中国に関しては、人材育成の観点から調査や研究を続けてきた。ゆえに中国の教育問題に関してなら、まぁ、一応こなせるつもりだが、しかし「市場」となると、そうはいかない。 さて、どこから手をつけようか。何せ相手は「海賊版」である。正規の数字がない、というのが前提だ。ウェブでちょこちょこ検索しても限界はあろう。ともかく、手当たり
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