山形、宮城両県にまたがる活火山「蔵王山」の呼称をめぐり、国が既存の「ざおうざん」に加えて「ざおうさん」も正式な読み・表記として認めることになった。「さん」の読みが一般的という山形側の要望がきっかけで、同じ系列のテレビ局でも県境をはさみ山形側が「さん」、宮城側が「ざん」とアナウンサーが地元に配慮する状況になっている。 国土地理院や山形市などによると、1930年ごろ、当時の測量担当だった陸軍参謀本部が地元からの求めに応じ、国として「ざおうざん」と呼称を決めたが、県境をはさんで宮城側が「ざん」と呼ぶ一方で、山形側が「さん」とするケースが目立つなど、ずれも生じていた。