東京都内からほんの少しだけ北に抜け、埼玉県に入ったばかりのところにあるのが草加という町だ。聞いたことがあるだろう、草加せんべいという特産品。パリッと堅焼きで醤油味の草加せんべいは、日持ちのする東京土産としても重宝されていたりする(東京じゃなくて埼玉じゃ、などというご指摘はこの際横に置いておく)。 もともと草加一帯は稲作地で、醤油の産地の野田とつながっていたことから、江戸時代から特産になっていたという。草加という町がどこにあるかということ以上に、この特産品のほうが高い知名度を持っているといっていいだろう。 せんべいのイメージが強いですが… 「やっぱりそうですよね。草加といえば、草加せんべい。駅前のロータリーには、せんべいを焼いている女性の像があるんですよ」 こう話してくれたのは、東武鉄道北千住駅管区草加駅長の石崎岳史さん。東武スカイツリーラインの北千住―新田間のうち、谷塚―新田間を管轄する、