10日午前6時頃、岐阜県養老町一色の山林で、シカやイノシシなどの有害鳥獣を駆除するために仕掛けられた「くくりわな」に、ツキノワグマ(体長約1・3メートル、体重約80キロ)がかかっているのが見つかり、地元猟友会によって射殺された。 けが人はいなかった。首輪をつけられた雄の成獣で、約2年前に三重県が捕獲し、滋賀県の山中に放したクマだと判明した。 岐阜県警養老署や養老町役場によると、クマは左前足がわなにかかり、暴れて近寄れない状態だった。首輪のついているクマの取り扱いについて、町は岐阜県と相談したが、くくりわなは外れやすいため、マニュアルに沿って射殺した。約500メートル先には民家があった。岐阜県環境企画課は「鳥獣保護管理法に基づく殺処分に当たり、安全を優先した町の対応に問題はない」と話している。 同課によると、首輪は茶色で、黒い発信器がついていた。電波の発信は途絶えていたが、記載された周波数の