脳死の提供者から子宮の移植を受けた女性が子どもを出産したと、ブラジル・サンパウロ大の研究チームが4日付の英医学誌ランセットに発表した。脳死提供者からの子宮移植例は米国などであったが、出産が報告されたのは世界初となる。 研究チームは2016年9月、くも膜下出血で脳死状態になった45歳の女性から子宮を摘出し、生まれつき子宮がないロキタンスキー症候群の32歳の女性に移植。昨年12月に帝王切開で出産に成功した。母子ともに健康という。 子宮移植による出産は今回も含め、スウェーデンなど世界で計13例が報告されている。国内では慶応大が親族間の子宮移植の臨床研究を計画しているが、倫理面の問題もあり、関連学会が指針作りを始めている。日本の臓器移植法は脳死を含めた死者からの子宮の提供は認めていない。 生体移植の場合、提供者の身体的負担が大きい。脳死者からの移植は提供者の検査など事前準備が十分できない課題がある
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