技術標準だけではなく,認証試験の計測手法もまた常に進化しています。標準化団体は認証試験の厳格化に向けて試験内容を常に見直しています。その結果,計測手法自体がガラリと変わってしまった例があります。なじみ深いアイ・ダイヤグラム試験がなくなったSerial ATAです。ここではSerial ATAの事例を通じて,認証試験で計測技術が刷新するときの標準化団体側の狙いと刷新後の新常識への対応を解説します。(連載の目次はこちら) Serial ATA(serial advanced technology attachment)は,元々パソコンの内部接続で使うパラレル方式のATAの置き換え技術として開発されました(図1)。対応製品を開発・販売するメーカーと,対応製品の数は順調に増え続けています。応用分野も広がっています。当初は,ほとんどがパソコンに内蔵するハード・ディスク装置(HDD)でした。最近では,